ある日、友達から飲みに行こうと誘われた。
滅多に誘って来ない友達からのお誘いだから、何か話があるのかなと思った。
友達は、私とは正反対の見た目と雰囲気。
私は、気が強そうとかキツそうとか、男っぽいとか言われるが、友達は見た目も雰囲気も女らしいというか、女の子っぽい感じだ。
よく、ぶりっ子と見られるが、そのぶりっ子も似合うから嫌われたりはしていない。
友達も、旦那さんが居て、子供が2人いる。
子供は私の子供と同世代なので、子育ての話や家庭の話をよくしていた。
そして、友達も私と同じ職場に務めている。
私の不倫もその友達は知っていた。
その友達と飲みに行った。
「キラリちゃんの彼氏はどんな人?」
「いつから付き合ってるの?」
いきなりこんな事聞かれて、
「あれー?もしかして彼氏出来た?」
と、私は言った。
でも、それは勘だけで言ったのではない。
明らかに友達の見た目が変わっていたからだ。
メイクが濃くなって、急にマツエクをして、ネイルも今までしてなかったのにしていた。
そして友達は、
「なんでわかるのーー」
と、キャピキャピした声で言った。
友達からの告白以来、私は友達から彼氏の相談を色々受けるようになっていた。
こう言われたんだけどどう思う?とか、
キラリちゃんは彼氏に好きとか愛してるとか、言ってる?とか。
だんだんと事細かく聞かれるようになっていった。
その度、私は正直に細かく話した。
いつものように友達とメールをしていたら、いきなり
「キラリちゃんの彼氏って○○さん?」
と聞かれた。
「え、なんで知ってるの?」
と、私が聞いたら、
「やっぱりー?だって指輪が一緒だもん」
って言っていた。
そんな細かい所見てるんだと内心思ったけど、言わなかった。
友達に打ち明けてから、友達から私の彼の情報を教えてもらうようになった。
教えてと私が言ったわけではなく、友達が見聞きした事をいちいち言ってくるようになっていた。
「キラリちゃんの彼氏、奥さんと仲良さそうだったよ」
「キラリちゃんの彼氏今日家族で出かけるらしいよ」
「キラリちゃんの彼氏とすれ違ったけど、今から彼氏と会うの?」
そんな事を言われるようになって、私はいちいち言われてしんどくなっていたけど、友達の情報を信じていた。
なぜなら、友達は私より会社に居る時間が長くて、私の彼とも接点はある。
そして、友達は彼の奥さんとも知り合いで話すから、奥さんからも色々聞くんだろうと思っていた。
そんな友達からの情報で、私は彼としなくても良いケンカをちょくちょくするようにもなっていた。