私にとって、始めての不倫相手のHさん。
Hさんとは5年間不倫をしていた。
Hさんとは、5年前に不倫を終わらせた。
5年も経っているのに、あの時の気持ちや状況、Hさんの言葉や声までちゃんと覚えている。
このブログにも、Hさんとの事は細かく書いている。
本当に昨日のことのように思い出せる。
今でももしかしたら、私はHさんの事を好きなのかな。
そう思ってしまうくらい、Hさんを探している時もある。
そんなHさんと、会った。
それは偶然の再会だった。
まだドキドキしている。
私はその時、仕事をしていた。
私が働いている店にHさんが来た。
私の職種は、Hさんにとって全然興味の無いお店だ。
だから来る事は無いだろうと思っていた。
ましてや、Hさんの家からは少し遠い。
地元ではないから尚更来ないと思っていた。
Hさんが入ってきたのを見た瞬間、私の心臓は止まるのかと思ったくらい、ドキッとした。
Hさんと目が合った瞬間、Hさんも思わず立ち止まった。
私はHさんの所へ行った。
「どうしたんですか?」
思わずこんな風に話しかけた。
Hさんは、
「ここで働いてたの?
いや、時間が空いたから来てみたんだけど…
まさかキラリに会うとはな」
そう言ってHさんは笑った。
「キラリ」
そう呼んでくれるんだ。
一気に気持ちは5年前に戻った。
「元気だった?」
Hさんが聞いてきた。
「元気だよ。
Hさんは?」
「まぁ元気かな。
キラリに会うのは何年ぶりかなぁ?」
「5年ぶりだよ。
Hさん、変わらないね。」
そんな事を話したかな。
ずっと会いたかった。
会いたかったのに、突然会えたら何を話したらいいのか、何も言葉が出てこない。
すると、Hさんは私にこう言った。
「あの時、ごめんな。
子供の事、キラリを傷つけたこと、ずっと謝りたかった。」
私は泣きそうになった。
そして、私はHさんに言った。
「大丈夫だよ。」
するとHさんは、
「キラリは変わってないな。
また大丈夫って言ってる。
キラリが大丈夫って言う時は、大丈夫じゃない時。
無理するなよ。」
そう。
Hさんはいつも私に言っていた。
【キラリが大丈夫って言う時は、本当は大丈夫じゃない時だもんな】
5年も会ってないのに、5年前と変わらない二人がそこに居た。
私は思わず、
「ずっと会いたかった。」
そう言った。
Hさんは、
「俺も会いたかったよ」
と、答えた。