私は、年下君に飽きてきて会うのもめんどくさくなっていた。
十分ハマらせる事も出来たし、ある程度良い思いもさせてもらった。
年下君に、また会いたいとも思わないので、そろそろ終わろうかなと考えていた。
でも切ったところで次の相手も居ないし、とりあえずキープしておく?
などと、そんな事も思った。
次の人が見つかったら、年下君を切ればいいし。
いや、次の人が見つかっても、年下君はよっぽど嫌じゃない限りキープにしておくべき?
なども考えた。
でもすでにどうでも良くなっているので、LINEが来たり、会えるかなど聞かれるのも鬱陶しくなってきた。
不倫する男が、遊びの女に急に冷たくなるのはこんな感じなのかな?と思った。
「嫁にバレそうだからもう会えない」
という、よくある別れ話をする気持ちもよくわかった。
不倫する男が遊びの女に、そんな見え透いた嘘でもちゃんと別れ話をするのはエライなぁと思った。
きちんと別れ話をしたら、泣かれたりゴネられたりめんどくさいのは目に見えてる。
それでも、ちゃんと別れ話をするのは、男は最後まで良い人で居たいからなんだと思う。
最後まで良い人なら、またふと連絡したとしても、戻れるチャンスが残るからだろう。
そんなめんどくさい事、私は出来ない。
そもそも遊びなのに、なんできちんと別れ話をしなくちゃいけないのか?
そう思った私は、年下君をブロックして着信拒否にした。
そうしたら、なんだかとてもスッキリした。
楽になったというか、窮屈だったのが開放されたような感覚になった。
あー、これでいちいち返信しなくて済む!
と思った。
急に連絡が取れなくなったら年下君も悟るだろう。
そういう関係なんだから、終わりなんてこんなもんよと思っていた。
なのに、その3日後年下君からメールが来た。
「あ、メールは拒否してなかった」
と焦った。
そして、すぐメールも拒否した。
年下君からは、
「大丈夫?」
とだけ書かれたメールが来ていたが、もちろん返信はしなかった。
それっきり、年下君とは何もない。
やっぱり男は女々しい。
ハマらせたら、この女は自分のだと勘違いをして、拒否をしても追いかけてくる。
好きなうちは女も嬉しいだろうが、好きじゃなくなったり、遊びだと単なるホラーでしかない。